My father toppled some times in front of entrance. It seemed causing from location of the mailbox. It's set on ground of soil and at middle height, therefore it needs unstable pause when putting out. But my father isn't hard to walk. He can walk freely with just easy support. I think he needs only simple handrail, but those of reform dealers are stronger than his need and too expensive. Thus I planed to construct simple handrail near the mailbox by DIY.
実家の庭で父が何度か転んだそうだ。問題は郵便受けにあるらしい。微妙に凹凸のある土の地面の前にあり,中身を出す時に不安定な姿勢にもなるらしく,おまけに冬場はまだ暗いうちに新聞を取りに行くとか,いろいろな要因が絡むらしい。
せめて「手すり」があれば転びにくくなるかと思ったのだが,そうした「屋外の」設置例をネットで検索してみると,専門業者による施工は1式十万前後の費用がかかるらしい。とはいえ,父はまだ「軽く掴めるもの」があれば十分歩けるから,業者に頼むほど「がっちりした」手すり工事が必要とも思えないという,なんとも微妙な状態。
ここはひとつ,DIY で簡素なものを考えてみようと思った。
● もう少し詳しい状況
実家の玄関から郵便受けに向かう途中は,地面がコンクリートではなく土のために微妙に凹凸がある。土だから表面は多少柔らかく,履物で擦ると削れて,裏にそのドロや砂が付着すると滑り易くもなる。実際,父がそこで何度か転んでいるらしいのだ。「踏み石」は置いてあるが,郵便受けの位置はそこから少し離れているから,投函されたものを取り出す時は土の上に立つことになる。しかも中身を出す時,位置関係的に不安定な姿勢になってしまうらしい。父は毎日早朝そこに新聞を取りに行くわけで,特に冬場はまだ暗いうえに,視力も落ちているから足元も見えづらい。何度か転んでしまったのは,こうした要因が複合的に絡んでいるようだった。
とはいえ,父も全く歩けないわけではない。室内は特にどこにも掴まらずに歩いているし,足元がアヤシイ時も軽く何か掴めれば普通に歩ける。だから,郵便受けの前にも簡単な「手すり」のようなものがあれば済みそうだと思われた。
ではその「屋外の」手すりの施工を業者に頼むとどれほどの費用かとネットで調べてみたところ,軽く十万前後ほどの価格ばかりだ。まぁ,考えてみれば,屋内なら壁か柱があるから,「手すり」をそれらのどこかにネジ止めして済むこともあるだろうから,もっと安くできる場合もあるだろうが,屋外となるとネジ止めできる壁や柱がないから「支柱」を立てる必要があり,その「土台」も作る必要が出てくる。おまけに,防水性も必要になるだろうから,一筋縄ではなさそうなのは分かる。
しかし,父の場合はそんなに「がっちり」とした手すりが必要だとは思えない。「業者」の場合,それで事故が起きると信用に関わるから,中途半端な施工などできないし,そもそも設置する「手すりセット」の製品が「がっちり作れる」ようになっているだろうから,「簡単でいいです」と希望したところで,その簡単にするほうがむずかしそうだ。
だから,今回のように「がっちりと作る必要はない」となると,そう気軽に業者には頼みづらい。一方,やはり1年ほど前,父のためにトイレに簡易な手すりを設置するなどの工事をしている。その時も,業者に頼み大掛かりな工事になるのを避けたくて DIY で何とかなったんで,今回もできれば DIY で簡単に済ませられる方法を考えたいと思った。
ちなみに,その前回の簡単な工事の内容は,以下に記事がある。一見あまり介護と関係なさそうな「猫ケージ」まで作るハメになっちゃったりしたので,興味のある方はご覧あれ。
● もっとも簡単な方法
だいたい,地面が「土」だから「杭」を立てることはできるわけで,それで済めば「支柱」はそんなにむずかしくない。「手すり」本体部分も,屋外に設置するような防水性のあるきちんとしたものはそれなりにするだろうが,「軽く手で掴めれば済む」なら,別にそこいらの角材で十分の可能性も高い……と,そんな意識でホームセンターを巡った。
「杭」の値段は数百円程度。太くて長いものは千円前後するが,今回は「簡単に」済みそうなので,せいぜい直径 5cm,長さ 1.2m もあれば十分だろう。ただ,屋外に設置するものなので,簡単に腐食して強度が落ちても困る。腐食しづらそうな樹脂製のものもあったが,価格が少々高い。一般的な丸太の片端を尖らせただけのもののほうが安価だが,そのままのものと,そこに「防腐処理」されたものがあったので,今回は後者を使おうと思う。防腐処理されたものは,薄く緑色がかっている。
「手すり」の本体側はどうするか。理想は一般的な手すりと同じ程度の直径 4cm 前後の棒材。安価に手に入る規格材で近いものとしては,30×40mm(木口: 以下同)か,2×2(ツーバイツー: 38×38mm)辺り。ただ,今回は屋外に設置するため,できれば「防腐処理」されているものが欲しい。となると,なかなかそれらの規格材では見つからない。
最も手に入れ易いのは 2×4(ツーバイフォー: 38×89mm)の規格材で,防腐処理されたものもよく見かけるのだが,「手すり」として使うには,ちとゴツ過ぎる気がする。支柱に固定するネジも長い物が必要になるだろうし,少々扱いにくそうなので,今回は敬遠する。
少し希望を落とせば,1×4(ワンバイフォー: 19×89mm)の規格材なら,防腐処理されたものもわりと売られている。今回もホームセンターの杭の売り場の近くで見つけたので,それを使うことにした。
たまたま行ったホームセンターで全部揃ってしまった。使った素材は以下のとおり。合計で千円ちょいといったところ。
- 杭(直径 50mm×120cm,防腐処理)……2本(×¥400 弱)
- 1×4(19×89×900mm,防腐処理)……1本(×¥300 弱)
- 木ネジ(長さ 6cm 程度)……4本(自宅在庫)
ネジは価格が書いてないが,こんな時に簡単な加工ができるようにと自宅に置いてあったものを使用。購入するなら,手すりの 1×4 の厚みが 2cm 弱で杭の直径が 5cm だから,合わせた 7cm よりちょい短めを用意。「コーススレッド」と呼ばれる木ネジが安価で手に入れ易い。数十本ほどまとめて売られているものが2百円弱からある。
あとここに,冬場の早朝,まだ暗い時期に朝刊を取りに行く時に足元を照らすため「センサーライト」も設置した。それもたまたま家族が別の店で ¥800 ほどで購入したらしいが,処分品だったようなので価格はあまり参考にならないと思う。でも,それも含めて ¥1,800 ほど。ライトが処分品ではなく倍の値段だったとしても ¥2,600 くらいだ。
◆ 施工
じつは「杭」の売り場に,杭打ち用のハンマーも売られていた。普通の金槌や木槌よりデカいヤツ。餅つき用の「杵」の頭の部分の短いヤツみたいなの。あるいは,「○ティーハ○ター」とかってマンガ(←よく知らない)に出てくるヤツの小さいの。たしか,それが3千円ほどだと思ったが,次にいつ使う機会があるか分からんのに,そんなの買っていらんないっての。何とかそれを使わずに杭を打ちたい。
とはいえ,ある程度「打ち込む時はこれが使えるだろう」と見通しをつけていたものがあった。じつは,手すりを設置する予定の場所の近くにコンクリートブロックが置いてあったのだ。それを振りかざして,杭に向かって打ち下ろした。幸い,それで十分埋まってくれた。
もし「杭打ち用」にコンクリートブロックも購入するような場合は,標準的な長さで3つ穴が開いているものではなく,長さが半分で穴が1つ半のもので,壁の端に使われる3方が平たいタイプがあれば,そっちのほうが適当と思われる。標準のものは重すぎると思われるうえ,両端が凹んでいて杭を打つのに使えそうな平たい部分が少ない。一方,半分のものは重さがちょうどいいと思われるうえ,平たい面のうちの短い辺の面が杭を打ち込むのにちょうどいいと思われる。
その方法で2本の杭を打ち込んだら,間に「手すり」に当たる 1×4 材を渡し,各支柱に2箇所ずつ木ネジで止め,「簡易手すり」が完成。
◆ 完成
で,完成したものがこちら。写真は最初の施工時のもので,あとから調整することが前提のため,最終形とは位置や角度などが異なる。が,まぁこんな感じになると見てもらえばいいと思う。
It's used two piles 4fts and a 1x4 wood 3fts with preservative treatment both. The small black box on the back pile is "LED sensor light" for night.
業者に頼むと十万前後する屋外の「手すり」設置が,千円ほどで済んでしまった。
なお,センサーライトの光源が明る過ぎたうえ,センサーも敏感過ぎたらしく,写真の位置では,玄関を出た途端に光源が直接目に入って,かえって前がよく見えなくなったのだとか。あとで光源が直接目に入らないよう,もう少し下の位置に設置し直した。
● 他の手段
今回の方法に至るまでにいくつか他の手段も考えていた。ただ,今回採用しなかった方法でも,他のケースで利用価値があるかもしれない。たとえば,以下にある「イレクター」などの素材がたまたま自宅に余っているとか,近くのホームセンターに「杭」はないけど「単管パイプ」は売られているなどのケースがあれば,役に立つかもしれない……そんな期待も込めて挙げておきたい。
◆ イレクター
当初考えていたのは,ホームセンターで売られている「イレクター」と呼ばれるパイプを使う方法。様々な長さのものが売られていて,接続するためのジョイント部品も豊富なので,設置の仕方も柔軟に考えられるだろうと思っていた。また,芯が金属パイプなので丈夫なうえ,樹脂コーティングされているから外側の防水性も期待できる。
問題は「土台」をどうするか。杭なら打ち込めば済むが,イレクターの場合は細過ぎて,使っているうちにどんどん沈んでいきそうな気もした。それを防ぐため土台を置くという方法も考えられるが,そのための「ピンコロ」とか「(くついし→)沓石」と呼ばれるコンクリート製の部品が,1つ数百円から千円前後するうえ,それを埋めるために「穴を掘る」必要もある。費用も手間も増えそうなので,今回は見送った。
ちなみに,「ピンコロ」や「沓石」は,エクステリア売り場にある。また,外側は樹脂だから濡れても簡単にサビそうにないが,内側は金属なので,使う場合は内側に水分を入れない加工が必要かもしれない。
◆ 単管パイプ
他の方法としては,「単管パイプ」と呼ばれるもの。建設現場で使う「足場」と言ったほうが分かり易いかもしれない。ホームセンターではワリと安価に手に入る。しかも,パイプ同士を接続する「クランプ」と呼ばれる部品も多種多様だから,縦の支柱に横向きに「手すり」に相当するパイプを固定することも容易だろう。店によっては,パイプ先端に挿し込んで「杭」として使うための円錐形の部品もある。これが使えれば,かなり頑丈な「手すり」ができるだろう。
唯一の欠点は,「夏,日に当たると熱くなりそう」なこと。持てなくなってしまっては「手すり」としての役割も果たせない。今回のケースでは,日中,日がカンカンに当たる場所なので無理と判断した。ただ,一日中「日陰」の場所だったら,その方法も使えるかもしれない。
あるいは,「手すり」として使う部分だけ木製にするなどの手は考えられる。あとは,その木部とパイプの金属をうまく接合できればいい。パイプ状のものと木部とを固定する部品として,「サドル」と呼ばれる金具がある。一般的には木ネジなどで「ネジ止め」することになるが,緩むと手すりに重量がかかった時にカクンと落ちる可能性があるので,かなりしっかりと固定する必要があるかもしれない。
また,金属なのでサビる可能性はある。強度が落ちるまでサビるには時間がかかるだろうが,長く使えるかというと微妙かもしれない。
● おわりに
こうして介護設備を簡単な DIY で済ませる度に思うのは,介護保険を使うとこれより負担が軽くて済むのかという疑問。保険料を支払っているなら,介護保険の適用を受ければ受けないより負担が軽く済んでもよさそうに思うが,まぁ,そうはならないだろう。本文でも述べたように,今回のような屋外の手すりは業者に頼むと十万前後することも多そうだから,1割自己負担として1万円前後。今回の DIY は,さらにその「自己負担」の十分の1から5分の1くらいで済んだわけだ。
一方,残念ながら,今回の「手すり」のような工夫は「誰にでもできる」というものでもないと思う。これも本文で述べたように,使う人がどれほどその手すりに体重をかけて歩くかという耐重量性や,雨や雪も降る「屋外」で使うことを考えた耐水性,夏に手すりが「とても掴めない」ほど熱くならない素材とか,それらを総合的に考慮して素材や施工方法が考えられるか……「誰でも」というわけにもいかないだろう。
それでも DIY するメリットといえば,今回のように「歩く時に軽く掴む程度」に安く済ませるとか,「暗い時のため足元センサーライトも設置する」など,使う人と状況に合わせ独自に工夫ができる点。果たしてこれに相当する「オプション」を用意している業者があるだろうか。
たとえ「簡易施工」とか「足元ライト設置」などのオプションがあったとして,それが「介護保険の対象か」はまた別の問題のような気もする。というのは,ある介護保険の利用者の方から聞いた話では,その方のお母様がやはり高齢で,介護保険で「ヘルパーさん」を付けて,少し運動になるよう「散歩の付き添い」を頼んだところ,「提供できるサービスの対象ではない」ことを理由に断わられたとか。そこで「何が対象なのか?」と尋ねたら,「買い物なら……」と言われたので,その方は仕方なく,数百メートルほどのところにある自動販売機に「飲みものを買いに行く」という設定を考え,「買い物の付き添い」として介護保険の適用を受けたのだとか。
運動は必要だし,ヘルパーはそれなりに「動ける」方が来るのだから「散歩」くらいできそうに思うが,介護保険では「対象外」だったのだそうだ。前述の方の場合,何とか歩ける距離の位置に「自動販売機」があったからいいものの,これではもし一番近くにある「買い物」できる場所まで数キロあり,介護の対象者がとても歩ける距離ではない場合は「散歩もさせられない」ことにならないか? すると,動く動機付けができなくなって,動けなくなるのを早めると思うのだが。これのどこが「介護」保険なんだ?
つまり,どんなに「要介護者に必要」だろうと,対象ではないことに保険は「ビタ一文」適用されない仕組みなのである。今回の手すりも,予算的に「簡単な造りのもの」で済ませたいとか,安全を考えて「足元ライト」を設置したいと思っても,保険適用外だと自腹になる。それが自分でできず,業者に頼むと「ん十万」する費用が捻出できなければ,あきらめざるを得ない。これは,本来介護に必要なことでも「適用外」である場合は,保険の適用を受けようとすると「介護が受けられなくなる」ということではないのか。「介護保険」とは何のためにあるのか。どこが「介護」保険なのか? これでは死期を早めるような気がするのだが。すると,死期を早めるために保険料を支払っているようなもの。この国の制度はナゾだらけだ。
端的に言えば,「介護保険の適用を受けようとすると,『できないこと』と『負担』が増える」ということ。筆者が介護リフォーム的なことを極力 DIY で済まそうとする理由も,察してもらえるだろう。
今回の場合は,特に「ひとりでできることを増やす」工夫でもある。介護保険で「ヘルパーさん」を派遣してもらうではなく,また「家族が見ていない時は禁止する」でもない,「自分のやりたい時にできる」,そのために何があればいいのかを考えることも重要だと思っている。
今後も,少なくとも筆者が考えた介護の工夫については,このサイトでご紹介していこうと思うので,筆者と同様「介護保険」を信用できない方,適用対象外で困った方などは,参考にしてもらえばと思う。