昨年(2020-11-29)東京の地下鉄「東西線」の(みなみすなまち→)南砂町という駅で,視覚障害者がホームから転落して電車に跳ねられて死亡する事故があった。当時は「ホームドア」の設置工事中で,戸袋は設置されていたもののドアの開閉まではできなかったようで,開放状態だったようだ。
このニュースを知り,筆者は「はは~ん」と思った。「ひょっとしてホームドアが設置されていたために転落したのではないか」と。などと言うと,例によって「お前は何を言っているのだ?」と思われそうだ。その理由は,いずれは誰かが書くだろうと思っていたのだが,なかなかその手の記事を見かけないので,なぜそう判断できるのか,その理由と解消策について考察してみたい。
● 経緯
半年と経っていないのに,検索してもニュース記事があんまり引っかかって来ない。単なる「不幸な事故」として既に忘れ去られつつあるのかと思うと,技術屋として歯がゆい。こうした事故にこそ「事故防止」のヒントがあると思うのだが……。
某病院のブログに掲載されていた記事のコピペが最も詳しそうだったので,抜粋させてもらった。情報源は当時の NHK ニュースかも。
29日午後零時45分ごろ、東京都江東区東陽の東京メトロ東西線東陽町駅で、(はくじょう→)白杖を持った男性がホームから転落し、中野発西船橋行きの電車にはねられ死亡した。警視庁深川署は、視覚障害のある男性がホームを歩行中に誤って転落したとみて調べている。
署によると、死亡したのは江戸川区の60代の男性とみられ、障害者手帳を持っていたという。駅のカメラには男性が階段でホームに下りた後、まっすぐ線路側に向かって歩き、そのまま転落する様子が写っていた。ホーム上で目撃した乗客が緊急停止ボタンを押し、男性の服をつかんで助け出そうとしたが、間に合わなかったという。
東京メトロ広報部によると、同駅にはホームドアの設備はあったが、稼働は来年2月を予定しており、事故時はホームドアが開いたままだった。東京メトロの全180駅のうち、ホームドアを設置しているのは昨年度末で136駅。本年度中に設置済み駅を149駅まで増やす予定という。
ちなみに,出典元に「快足」とあるが,もちろん「快速」でしょう。じつはこの駅,近くに障害者の療育施設があり,筆者も数年前までそこに入所している人にパソコン指導に通うためよく利用していた。たしか西船橋方面行き快速電車の最初の通過駅で,この駅で降りるには前の駅で普通電車に乗り換える必要がある。ブログはそのことを言っているのだろうと思う。抗菌性の靴下やイトラコナゾール(←例の睡眠薬成分が混入した薬の主成分)とは関係はなさそうだ。まぁ「快足」とは「速く走れる」とも解釈できるし,少なくとも「水虫」の話ではないだろう。
さて,「揚足」はそれくらいにして……。
で,ニュースの文には「ホームに下りた後まっすぐ線路側に向かって歩き」とある。
改装されていなければ,たしか南砂町の駅は,プラットホーム前後の両端が出入口。そうしたプラットホームは,ピッタリ端に乗り降りするドアがくる造りではなく,運転席にあるドアから運転手や車掌がホームに出入りできるようにしたり,ホームの端から電車の前後の面が見える程度に電車の全長より少し長く作ってあるだろうから,ホームの端……つまり出入口付近は,そこから線路に落ちることがないよう,「戸袋」か「壁か柵」になっていただろう。だから,そこから落ちることは考えにくい。すると,ホームに入り,工事中のホームドアの戸袋ではないところへ「わざわざ」歩いて行かない限り,落ちることなどないのではないか。今回はそこへまっすぐ歩いて行き落ちたということらしいのだ。
なんでそんな行動に出たのか。そこに,視覚障害者特有の感覚が働いたのではないかなと思っている。亡くなってしまった方に「何でそんな行動に出たのか」を訊くことはできない。筆者は晴眼者だが,亡くなった視覚障害の方に代わりその時の判断を述べてみたい。
● 推測される原因
特定の感覚に障害があると,それを補おうとして他の感覚が発達することは自然な話。視覚に障害があれば,それを補うため聴覚などが発達し,行動する時に判断材料にするウエイトも高まるだろう。
今回の事故は,そこに一因があるのではないかなと思っている。
◆ 聴覚レーダーの発達
自動車や自転車に乗って走っている時,自分の乗るエンジンやチェーンの音の聞こえ方が,大きくなったり小さくなったりすることがある。家や塀など「壁」の横を通っている時は大きくなって,壁がなくなると小さくなる。理由は簡単。つまり,自分の乗っているものから出て直接耳に入るぶんに加え,音が反射する壁などがあると大きく聞こえて,壁がないところは,反射がなくなるぶん小さく聞こえるというわけだ。
視覚に障害があれば,聴覚が発達し,それを判断材料として行動するようになることも多いはずだ。自分の足音や杖を突く音が大きく聞こえたら,それはその方向に障害物がある可能性が高いと判断することもあるだろう。逆に言えば,そうした判断をする人ほど,音が小さく聞こえる方向には障害物がないと判断することも多いのではないだろうか。
ちょうど「コウモリ」という動物が,自分で超音波を出し,反射波を聞いて障害物を避けて飛べる「レーダー機能」のような感じだ。
◆ 普段と違う「工事中」の誤認識
今回の事故が起きたのは「ホームドア設置工事中」だ。そこに大きな要因があるような気がしている。
▼ 電車が停車していない時 |
ホームドアがないプラットホームの場合,電車が停車していない時は音を反射させるものが無いため,自分の足音も杖をつく音も,直接足元から聞こえるもの以外は耳に入って来ないと思われる。南砂町という駅は地下駅だから,ホームと反対側のトンネルの壁に当たって跳ね返って来る音も多少はあるかもしれないが,距離があるだけに弱まるだろう。
▼ 停車した電車のドアが開いている時 |
一方,電車が停車している時はどうか。ドアが閉まっている時,自分の足音も杖をつく音も,どこにいても全て車体に反射して耳に入ってくることになるだろうと思う。ただ,ドアが開いていると,そのドア付近からの音の反射はないはず。人がたくさん乗っていると服に吸収されてほとんど反射しないだろうし,空いていても車内の反対側まで届いた音が少し反射して耳に届くくらいだろう。するとその状態では,音が反射して来るところがあるということは「電車が停車中」と解釈し,その中で音が反射しないところは「開いたドア部分」……という解釈をされるのではないか。
▼ 設置中のホームドアが開いている時 |
では,ホームドアがあるとどうなるか。ホームドアは,スライドする「ドア」そのもの部分と,ホームに固定する「戸袋」とで構成されているのが普通。今回は工事中で,戸袋だけあってドアは閉まっていなかったとか。これが何を意味するか。つまり「電車が停車してドアが開いている状態と似たような音の反射になっていた」のではないかと思う。
ニュースの記事を読み返せば,事故に遭った人は,「ホームに下りた後まっすぐ線路側に向かって歩き」転落したとのことだ。ここだけ見ると,何も迷わずに,開いていたホームドアに向かって行ったように読める。これは,耳から入ってくる情報だけで判断してしまって,「電車が停車していてドアが開いている」ものと勘違いしてしまったのではないだろうかと思うのだ。「発車しないうち乗り込もう」として慌てて……そうした行動になってしまったのだとしたら,不思議でも何でもないように思えないだろうか。
述べたのはあくまで想像で,実際にはどうだったのかは分からない。だが「なぜまっすぐ線路側に向かって歩いたのか?」などと,亡くなった方に事情を聞くことはできない。同様な事故を防ぐためにも,こうしたことが起こる「可能性」を考慮してもいいのではないかと思う。
しかし,事故を防ぐための「ホームドア」のはず。そのホームドアを設置できない駅は,あるいは今回のような設置工事中の駅は,どうやって事故を防げばいいだろうか。次章以降で考察してみる。
● 対策
いつも思うのは,転落防止の手段として「ホームドア」しかないのかということ。
なかなかホームドアの設置が進まないのは,コストの問題だと聞いている。だったら,ホームドアを設置できるに至らない時の暫定措置として,もう少しコストの安い設備を考えてもいいのではないかという気もする。では,どんなものが考えられるか。筆者が思いつくのは,ザッとこんな感じ。
- 音を出す
- 風を出す
- 傾斜をつける
以降,個々に解説してみる。
◆ 音を出す
最近,歩行者用信号機に視覚障害者用スイッチが設置されていることがある。筆者の知っている限りでは,そのスイッチを押すと,青信号になった時に音が出る機能が働く。しかし,視覚障害者はそのスイッチが設置されているということをどうやって知るのか……というと,じつはそのスイッチから「ププッ」という小さな音が出ている。その音の意味を知っていれば,そこに視覚障害者向け音響装置が設置されているという事実と,スイッチの位置を同時に知ることができるわけだ。
似たような感じの装置をプラットホームに設置するわけには行かないのかなと思う。ホームの端にスピーカーを並べ,電車が来ていない時に小さな音を出すようにしておけば,「そこがホームの端である」ことと「電車は停まっていない」ことが分かるのではないだろうか。ホームを歩いていてその音が聞こえてきたら,元来た方向に戻るようにすれば,ホームの端に気づかず近づいてしまうことも減るのではないかと思うのだが……。
コスト的にも,スピーカーを足元に埋め込むか,あるいは上から吊るすとかすればいいだけだから,安上がりではないだろうか。ただ,屋外のホームでは,防水仕様のスピーカーを使う必要が出てくるだろうが。
「周囲に音が拡散してうるさかったり分かりづらくならないか」との懸念もあるかもしれないが,最近の技術では「超指向性スピーカー」というものも開発されている。スピーカーの前面だけに音が聞こえ,周囲にはほとんど聞こえないもの。例としては,一般名か商標名かは分からないが「パラメトリックスピーカー」などと呼ばれている製品。最近,よく地下鉄などで見かける「デジタルサイネージ」と呼ばれる広告用テレビで,ちょうど前を通った時だけ音が聞こえるものがあると思うが,ひょっとするとそれが同じ仕組みかもしれない。そうした製品を利用すると,確実にプラットホームの端でだけ音が聞こえるような構造も可能ではないかと思うのだが,どうだろうか。ただ,一般的なスピーカーを使うよりはコストはかかるだろうが……いや,広告のために整備できるなら,「ホームドア」よりハードルは低いのではないだろうか。
◆ 風を出す
音以外では,風を出してもいいのかなと思う。やはり足元から,あるいは上から吹きつけるかして,そこがホームの端だと示す方法。コスト的にも,吹き出し口の穴を開けたパイプを下に埋め込むなり吊るすなりして,あとは空気を送り込むコンプレッサーなどを数台用意する程度で実現しそうな気がするのだが,どうだろうか。
◆ 傾斜をつける
とにかく,見えていない人にホームの端であることを知ってもらえばいいわけだから,ホームの端にわずかに傾斜をつけて上げることはできないのかなと思う。歩いていて少し高くなる傾斜を感じた時は,低くなる方向に向きを変えればホームの端から離れることができるだろう。
ただ,もしかするとプラットホームは,逆に端に向かって下がるような構造にすることになっているかもしれない。雨などが溜まらないように。もしホーム端を上げるなら,端から少し手前,傾斜が終わる辺りに「排水口」のような機構を設置できればいいのだが……そこまでするとコストが上がってしまいそうだが。
「ホームドア」の設置は,鉄道会社によって財政力も様々だろうし,駅によっても必要性は違ってくるだろうから,コスト的に見合うかどうかが関係者にとって一番悩ましいところだと思う。そこで,述べてきたような,ホームドアほど大掛かりでない,低コストな代替手段の選択肢があってもいいように思うのだが,どうだろうか。
● 工事現場の音声警告表示
今回の事故は,ホームドアの「工事中」に起きた。この「工事中」という「いつもと違う」状況が,視覚障害者などの「見て分からない」方を,大きな危険に晒すことになるのだとつくづく思った。そうした障害のある方が,「いつもと違う」状況を知り,危険回避のためにどう行動すればいいか判断するのはかなりむずかしいのではないか。
工事現場にはよく「三角コーン」が置かれている。工事途中のために段差ができていたり,穴が開いている場所に入らないよう遮る棒を渡してあったりする。「目立たせるため」だろう,場合によってはその上に点滅する警告灯が設置されていることも多いが,残念ながら視覚障害者には見えないうえ,音声によって危険を知らせる器具はついていない。
工事現場に限らなければ,音声によって注意を促す装置も,あることはある。たとえば,述べたような「視覚障害者用音響装置付信号機」の起動スイッチとか,大型車両で「バックします,ご注意ください」とか「左へ曲がります……」などと喋る機能がいい例だろう。しかし,逆に言えばその程度しか思い当たらない。工事現場などで「この先,工事中のため,足元にご注意ください」と喋る装置とか,ましてや,ホームドア設置現場で注意を促す音声器具は聞いたことがない。もし,「ホームドアの設置中です。電車は来ていません」などと喋る警告装置があったら,犠牲者を出さずに済んだのかもしれない。
◆ デジタル録音/再生の部品
デジタル録音の技術も,合成音声技術もかなり発達してきているのだから,もっと「音声警告表示」的な器具があっていいのではないかという気がする。筆者は現在「コロナウイルス」の影響でほぼニートだが,いちおうは技術屋。いくつか思い当たる「素材」を挙げてみる。
じつは,デジタル録音と再生ができる簡単な部品なら,数百円で売られている。「音声 録音 再生 基板」などで検索すると,様々な部品が出てくる。中には「スピーカー付きで数百円」といったものもザラにある。それだけで判断すれば,注意を促すために「ホームドア設置工事中のためご注意ください」などと,その現場特有の注意事項を喋ってくれる機械を作るのは簡単そうだが,いかんせんその手の部品はボタン電池を使用しているものが多く,「喋りっぱなし」で使うとすぐ電池切れになったり,そもそも音が小さかったり音質が悪いなどで,「工事現場」で注意を促す器具としては,「そのままでは」あまり使い物になりそうにない。
筆者が実際に使った中では,APR9600 と呼ばれる部品がワリとまともだった。ただ,スピーカー直結ではやはり音が小さいので,それを筆者が「大きな音」で再生可能にしたのが,以下のもの。
一時期は福祉機器メーカーさんにキット化して売ってもらっていた。キットはたしか ¥7,000 前後だったと思うが,部品を自分で買い集めて組み立てれば,二千円するかしないかだと思う。差額は,基板製作費や,部品を集めて袋詰めしたり,送付したりの人件費といったところ。福祉機器というと出るロット数が少ないため,この価格でもギリギリのところだと思うが,防災器具として量産体制を整えれば,もう少し安価に作れるかもしれない。
短所としては,この手の器具は,現場の人がその場で注意事項を録音し,現場で使うことが予想されるが,その場合は内容に「ムラ」ができる可能性が高い。「足元に注意」とか,「電車が停車しているか確認するように」とか,言ったり言わなかったり,現場ごとに差ができてしまう可能性がある。実際は現場ごとに注意事項も異なることがあるだろうから,それでいい面もあるかもしれないが,確実に盛り込むべき注意点を「言い忘れる」可能性は否定できない。それと,「活舌が悪い人」が録音してしまうと,聞き取れずに「注意喚起」にならないことも起こりそうだ。
いずれにしても,デジタル音声録音/再生の技術を「音声による警告表示」に使うためには,もう少し進歩と工夫が必要な気がする。
◆ 音声合成の部品
一方,「音声合成技術」もある。筆者はまだ利用したことがないが,それ用の部品も売られている。どうやら,電気信号でローマ字を入力すると,それを喋ってくれるらしい。この方法の利点は,いくつかの装置に「全て同じ内容を喋らせることができる」点だと思う。
前述した「デジタル音声録音再生」では,使う現場の人によって警告内容に「ムラ」ができたり,活舌が悪くて聞きにくかったりする可能性があるが,その点,電気信号で書き込む方式では,たとえば,施工会社の司令部などから,現場の全ての「音声警告器具」に共通して喋らせる「警告文」データをネットなどを通じて配信して,現場の器具に,その充電器などを通じてデータを一斉に書き込める装置などがあれば,どの現場でも同じ警告の内容を喋らせることもできそうに思う。工事の進捗状況などに応じて内容を変えていくことも可能になるだろう。
問題は,録音/再生 IC とは異なり,その部品単独では喋らない点。ローマ字のデータを送り込む部品が別に必要になる。指令部から受けるデータなども,そちらに記録させる仕組みが必要になるだろう。
……とまぁ,「素材」としては,いろいろあることはある。工事中で「いつもと違う」状況は,別にホームドアに限らないはずだ。点滅する警告灯だけでなく,音声でも何らかの警告表示があるべきだと考える。
● おわりに
今の筆者はコロナウイルスの影響でほぼニート状態だが,昨年までは障害者の入所施設にパソコン指導に出向いていた。その中に聴覚障害のある方がいた。お母様の話では,「耳から入って来る情報が限られることが,知能的発達を大きく遅らせる原因だと思う」と言っていた。考えてみれば,視覚情報は瞼を閉じれば遮断できるが,耳はどんなにきつく塞いでも,どこかからか振動が伝わって常に何か聞こえる。それくらい普段から大量の情報を「聴覚」から得ているということかもしれない。それが入って来ないということを,かなりのデメリットとして感じていたようだ。実際,視覚障害者は,ほとんどの人は普通に会話できるが,聴覚障害を持つ人は,身体の機能的には「喋る」ことに問題なくても,通常の会話がむずかしいことも多いのではないだろうか。「喋り方」もまた聴覚によって会得する面が大きいから,そこを遮断されてしまうためにそうなるのだろうと思っている。
知的障害児がよく耳を塞ぐ行動をとることがあるが,筆者は何となく気持ちが分かる気がする。とにかく「入ってくる情報過多」になって,「考えていたい」ことの邪魔になるのではないかと思う。今そうした人から相談を受けたら,「ノイズキャンセルイヤホン」か「電子耳栓」を薦めるところだが……今のところその手の相談が来たことはない。
「コウモリ」の話も出したが,あの動物は,反射する超音波を聞いて障害物にぶつからずに飛ぶことができ,そのおかげで「視力」が退化してしまっても問題ないという。
それだけ「音」の持つ情報力は大きいのだと思う。
今回の事故に遭われた方は,開いているホームドアに向かってまっすぐ歩いて行って落ちてしまったのだとか。なぜそんな行動をしたのか。それは,聴覚から入ってくる情報を過信してしまって,工事中のホームドアの戸袋だけが設置され,ドアが開いている状態に,「電車が停まっていてドアが開いている!……早く乗らなきゃ!」という判断をしてしまったのではないかと想像している。本人は電車に乗れると思って進んだ場所に電車はなく,落ちてしまったために,混乱してしまったか気を失なってしまったかで,自力で這い上がれなくなって,事故に遭ってしまったのではないだろうか。亡くなってしまっているため,実際はどうだったのかを当人に確認することはできないが,筆者のこの記事が当人の判断の代筆となって,以降同様な犠牲者が出ることの防止につながればと思う。