● 一般的な用途
[Y] キーの代表的機能は以下の通り。詳しい解説は後述各章を参照。
- 文字「Y,ん」の入力
- やり直し
● 文字「Y,ん」の入力
単独で押すとアルファベットの「y」が,[Shift] キーと同時に押すと「Y」が入力される。yの文字コードはYより 32 大きい。つまり,二進数では第5ビット(2^5 の位)が異なるだけ。
なお,かな入力モードでは「ん」が入力される。
筆者が日本語入力で使う「NICOLA(親指シフト)配列」では,シフトなしで「ら」,右親指(同手)シフトで「よ(長音)」,また,左親指(クロス)シフトで「ぱ」が入力される。
◆ 文字コード 25(EM)の入力
「ターミナル」など,文字のみやりとりするコンピュータ通信では,[Ctrl]+[Y] のキー操作で文字コードの 25 が入力されることがある。ASCII コード 25 は,EM(End of Media)と呼ばれているコントロール(制御)コードで,文字通信以外ではそれほど重要性はないが,意味としては……よく知らない。が,直訳的に解釈すると,画像や音声データなど,ひとつのまとまったデータの終了を表していたと思われる。が,そもそもそうしたデータを表すためには全ての文字コードが使われるのが一般的なため,データの「中に」この文字コードを含むことも自然なわけで,「そこで終わり」と解釈されるようなコードの使い方をすることは現実的ではないと思われる。そうしたこともあってか,そんな使い方をしているという話は聞いたことがない。
通常は画面に表示される文字はないが,このコードを可視化する方法として“^Y”などの表記が使われることがある。ちなみにYはアルファベットの 25 番目の文字で,文字コードは 89〔十六進表記 59H〕。EM
の文字コードより 64〔40H〕だけ大きい。つまり二進数では第6ビット(2^6 の位)が異なるだけ。
● やり直し
たいていのアプリでは,[Ctrl]+[Y] のキー操作で「やり直し」機能が働く。「やり直し」とは,まず,ファイルに対して何らかの編集をするソフトでは,[Ctrl]+[Z] のキー操作により,最後に手を加えた効果を「元に戻す(手を加えなかった状態に戻す)」機能が働くが,それを再び「手を加えた状態に戻す」のが「やり直し」で,いわば「取り消しの取り消し」のような機能。