● 一般的な用途
[U] キーの代表的機能は以下の通り。詳しい解説は後述各章を参照。
- 文字「U,な」の入力
- 文字に「下線」を引く(ワープロ)
● 文字「U,な」の入力
単独で押すとアルファベットの「u」が,[Shift] キーと同時に押すと「U」が入力される。uの文字コードはUより 32 大きい。つまり,二進数では第5ビット(2^5 の位)が異なるだけ。
なお,かな入力モードでは「な」が入力される。五十音の「な行」は「ぬ」以外はこのキー周辺にまとまっている。こうしたイレギュラーな配列に対する懸念については,[I] キーの説明で詳しく述べている。
筆者が日本語入力で使う「NICOLA(親指シフト)配列」では,シフトなしで「ち」,右親指(同手)シフトで「に」,また左親指(クロス)シフトで「ぢ」が入力される。
◆ 文字コード 21(NAK)の入力
「ターミナル」など,文字のみやりとりするコンピュータ通信では,[Ctrl]+[U] のキー操作で文字コードの 21 が入力されることがある。ASCII コードの 21 は,NAK(do not acknowledge)と呼ばれるコントロール(制御)コードで,文字通信以外であまり重要性はないが,意味としては「受信失敗」,あるいは一般的に,問い合わせに対する否定的な応答に使われる。データ受信が正しくできなかったり,何らかの理由で通信や処理ができないことを送信元に伝える。逆に,肯定的な応答は
ACK(acknowledge,文字コード 6)を使う。
通常は画面に表示される文字はないが,このコードを可視化する方法として“^U”などの表記が使われることがある。ちなみにUはアルファベットの 21 番目の文字で,文字コードは 85〔十六進表記 55H〕。NAK
の文字コードより 64〔40H〕だけ大きい。つまり二進数では第6ビット(2^6 の位)が異なるだけ。
● 文字に「下線」を引く(ワープロ)
ワープロでは [Ctrl]+[U] のキー操作で,「選択した文字」あるいは「以降に打ち込む文字」に「下線を引く」機能が働くものが多い。
多くはその部分を「強調」したい時に下線を引いたりするが,筆者としては「強調」したい時にこの方法はあまり使わないほうがいいと思っている。「下線」は,たとえば略称の元の文言から使われた文字部分を示す時に「その文字にだけ下線を引く」など,限定的な使い方にしておいたほうがいい。
一般的に,「強調」をはじめ,その部分が「学名」など他と区別したい時の書式の設定は「スタイル」ですべきと考えている。筆者の場合,強調したい部分は「スタイル」で「強調」を指定しておき,その「強調スタイル」に「太字(または別書体)+下線」を設定するのが,よくやる手法。この場合,標準の書体を「明朝体」で作成し,強調書体を「太ゴシック」などにすると,差がはっきりする。
「スタイル編集」について,詳しくは以下を参照。