● 一般的な用途
[R] キーの代表的機能は以下の通り。詳しい解説は後述各章を参照。
- 文字「R,す」の入力
- 再読み込み(更新/元に戻す)
- 右寄せ(ワープロ)
● 文字「R,す」の入力
単独で押すとアルファベットの「r」が,[Shift] キーと同時に押すと「R」が入力される。rの文字コードはRより 32 大きい。つまり,二進数では第5ビット(2^5 の位)が異なるだけ。
なお,かな入力モードでは「す」が入力される。五十音の「さ行」は「せ」以外はこのキー周辺にまとまっている。「せ」だけはなぜか少し右に間をあけて離れた位置に追いやられている。「せ間離れ」しているということか?(←掲載順ではなく,この記事を最初に見た方用)
筆者が日本語入力で使う「NICOLA(親指シフト)配列」では,そのまま打った時には「こ」,左親指(同手)シフトで「ゃ(拗音字)」,右親指(クロス)シフトで「ご」が入力される。
◆ 文字コード 18(DC2)の入力
「ターミナル」など,文字のみやりとりするコンピュータ通信では,[Ctrl]+[R] のキー操作で,文字コード 18 が入力されることがある。ASCII コード 18 は DC1(Device Control 2)と呼ばれるコントロール(制御)コード。元々の機能は……よく知らない。
古いプリンタでは,このコントロールコードを受信すると,それまで縮小印字していた状態が解除される機能があるものが多かった。
通常は画面に表示される文字はないが,このコードを可視化する方法として“^R”などの表記が使われることがある。ちなみにRはアルファベットの 18 番目の文字で,文字コードは 82〔十六進表記 52H〕。DC2 の文字コードより 64〔40H〕だけ大きい。つまり二進数では第6ビット(2^6 の位)が異なるだけ。
● 再読み込み(更新/元に戻す)
多くのアプリでは,[Ctrl]+[R] のキー操作で,現在取扱い中のファイルや記事,データを「読み直す」機能が働く。
アプリの性質によって,読み込み直した時,それまでと異なる新しい内容になる場合と,古い内容に戻る場合がある。
ブラウザなどでネットの記事を閲覧するような場合,「再読み込み」すれば,最新のデータをネットから読み込む。たとえば,雨雲レーダーの画面などは,5~10 分ごとに新しいデータが入ってくるから,再読み込みすることで,最新のデータを見ることができる。
一方,何らかの編集するアプリでは,保存しないうち「再読み込み」すると,編集を始める前の状態のファイルを読み込むことになるため,編集で新たに手を加えた部分は無効になる。
ただし「ワープロ」では,次章の「右寄せ」機能が働くものが多い。
[R] に「再読み込み」が割り当てられているのは,おそらく reload (再読み込み)または refresh(刷新)という単語からだと思う。
● 右寄せ(ワープロ)
ワープロでは,[Ctrl]+[R] のキー操作で,現在カレット(文字カーソル)がある位置の段落を「右寄せ」する機能が働くことが多い。その行「だけではなく」,たいていは,その段落全体が右寄せされる。段落が複数行ある時は,それらの行が全て(段落内改行も含む)右寄せされる。1行だけ右寄せしたい時は,その行1行だけの段落を作る。
ただし,文書右上に「日付」や「発行者」を示すためなどでこの機能を使うことは避けて,「スタイル」の機能を利用した編集がおすすめ。「日付発行者」などといった「スタイル」を作り,そのスタイルの書式として「右寄せ」の設定をする。詳しくは,以下の記事を参照。