● 一般的な用途
[O] キーの代表的機能は以下の通り。詳しい解説は後述各章を参照。
- 文字「O,ら」の入力
- ファイルを開く
- [OK]
● 文字「O,ら」の入力
単独で押すとアルファベットの「o」が,[Shift] キーと同時に押すと「O」が入力される。oの文字コードはOより 32 大きい。つまり,二進数では第5ビット(2^5 の位)が異なるだけ。
なお,かな入力モードでは「ら」が入力される。五十音の「ら行」はだいたいこのキー周辺にまとまっている。
筆者が日本語の入力で使う「NICOLA(親指シフト)配列」では,シフトなしで「つ」,右親指(同手)シフトで「ま」,左親指(クロス)シフトで「づ」が入力される。
◆ 文字コード 15(SI)の入力
「ターミナル」など,文字のみやりとりするコンピュータ通信では,[Ctrl]+[O] のキー操作で,文字コード 15 が入力されることがある。ASCII コード 15 は SI(Shift In)と呼ばれるコントロール(制御)コード。特にキッチリと定められた機能はないが,元々はデータ通信の機能が7ビット単位だった頃,SO(Shift Out=ASCII 14)の「8ビット目を1として扱う」コードに対して,「以降のデータは8ビット目を0として扱う状態に戻す」ためのコードだと思う。今ではあまり大きな意味は持たない。
昔のプリンタでは,このコードよりも後(DC2〔18〕コードまで)の文字の横幅を狭くし,1行に多く印字できるようにする機能があった。
「多くする」と言っても,「ちょうど2倍」というわけではなくて,「1.7 倍」が多かった。おそらく,プリンタの紙幅が 10 インチのものの1行の文字数が 80,幅の広いプリンタの場合は,15 インチの紙幅で
136 文字……というわけで,文字数が 1.7 倍だたっため,小さなプリンタで大きいプリンタ用の内容を縮小して印字するための機能だったと思われる。
通常は画面に表示される文字はないが,このコードを可視化する方法として“^O”などの表記が使われることがある。ちなみにOはアルファベットの 15 番目の文字で,文字コードは 79〔十六進表記 4FH〕。SI の文字コードより 64〔40H〕だけ大きい。つまり二進数では第6ビット(2^6 の位)が異なるだけ。
● ファイルを開く
多くのアプリでは,[Ctrl]+[O] のキー操作で別のファイルを開く。ファイルを選択するためのファイルダイアログ画面が出る。
ただ,一般的に「ファイルを開く」操作は,ファイルマネージャで,ダブルクリックか [ENTER] キーを押したほうが早い。[Ctrl]+[O] 操作によって開く利点は,「そのアプリで扱えるファイルのみ」を抽出してダイアログ内に表示した状態から選択することができるとか,あるいは「プレビュー(開かずに内容を確認)」しながら選べることくらい。
● [OK]
一部のダイアログでは,[Alt]+[O] で [OK] のボタンを押すのと同じ操作として扱われることがある。