● 一般的な用途
[3](アルファベットの上)キーの代表的機能は以下のとおり。詳しい解説は後述の各該当章を参照。
- 文字(3,ハッシュ記号〔#〕,あ)の入力
- その行または選択領域に「見出し3」の書式設定(ワープロ)
ちなみに,筆者が日本語入力で使う「NICOLA(親指シフト)配列」の場合,同手シフト([3] に近い側の親指シフト〔たいてい [無変換]〕キー)で [3] キーを押すと波ダッシュ(〜)が入力される。異手シフト([3] から遠い側の親指シフト〔たいていは [変換]〕キー,「クロスシフト」と呼ぶこともある)では,普通のシフト押下時と同じくハッシュ記号(#)が入力される。
なお,英文配列のキーボードでも,入力される文字([Shift] 押しも含む)は同一のよう。
● 文字(3,ハッシュ記号〔#〕,あ)の入力
単独で押せば3が,[Shift] キーと同時に押すとハッシュ記号(#)が入力される。この「3」の文字コードは「#」より 16 大きい。つまり,二進数では「16 の位」のビットが異なるだけ。
ハッシュは,「番号」を表す記号として使われることが多い。
ちなみに,ハッシュ記号は「シャープ」と呼ばれる時もあるが,じつは,音楽記号のシャープは,全角のハッシュとは別の文字コードが割り当てられていて,筆者の使用しているパソコンでは,日本語入力モードでこの記号を入力して変換しても,音楽記号のシャープは出てこない。
なお,かな入力モードでは「あ」が入力される。
筆者はこの「あ」のキーの位置については,他の「うえおやゆよ」と共に「大きな失敗」だと思う。[1] キーの使い方でも述べた「かな配列は五十音の行ごとに,キーがある程度まとまっている」という点では,「あいうえお」は近い位置にまとまっているが,この「数字」のキーに割り当てられているという点が,大いに不満。
というのは,「あいうえおやゆよ」というのは,「小文字」がある。一方で,アルファベットにも「大文字/小文字」の区別があり,それらは [Shift] キーで入力を使い分けられるようになっている。同じように,かな入力でも [Shift] キーで「小文字」を入力できるようにしてあるわけだが……この「あうえおやゆよ」のように,かな文字が数字に割り当てられているキーでは,[Shift] キーで「小文字」が入力されるようになっていないといけないわけだから,数字キーの上にある記号は入力できなくなる。もし「小文字」のある「かな文字」は全部アルファベットのほうに割り当てて,数字キー側には配置しないようにしていたら,[Shift] キーで数字の上の記号が入力されるようにできたかもしれないのに……数字キーに割り当ててあるため,それができないわけだ。
だから,母音の「ぁぃぅぇぉ」,拗音の「ゃゅょ」,促音の「っ」,旧仮名遣いにある「ゎ」とカタカナの「ヵ,ヶ」など,「小文字」のある「かな」は,全てアルファベット側に配置すべきだったと強く思う。
なぜか母音のうち「い」だけはアルファベット側にある。なぜ「い」は特別扱いなのか。この配置を考えた人には,いろいろ問い詰めたい。
まぁ,筆者は今は「NICOLA(親指シフト配列)」を使っているので,記号の入力には不便していないが。でも,記号……特に括弧などが入力しづらいため,かな入力を嫌ってローマ字入力している人も,けっこういるのではないか。効率悪いのに。「1文字=1打」のかな入力が普及しない/しなかったことが,「メール」などの文字通信によるコミュニケーション,ひいては,日本の「デジタル化」を遅らせている一因ではないだろうか。この配置を考えた人には,いろいろ問い詰めたい。
● その行または選択領域に「見出し3」の書式設定(ワープロ)
ワープロアプリには,文章の編集中に [Ctrl]+[3] というキー操作で「見出し3」のスタイル(書式)が設定されるものがある。選択している領域がある時はその領域が,選択領域がない時はカレット(文字入力用のカーソル)のある行,または段落が対象になる。
「スタイル」というのは,ワープロソフトで,そこが「見出し」か,「本文」か,「箇条書きの項目」か,「引用」か……といった構成要素を指し,そのスタイルを意識した文書編集をすることで,いろいろ便利な機能が使えるようになる。詳しくは,以下を参照。